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ペットの土葬の方法と注意点【火葬よりも土葬が良いの?】

2019年8月31日

ペットの土葬 

「ペットは土葬できるの?どんなメリット・デメリットがある?」

「ペットの土葬はどんな方法で行うの?注意点は?」

と、飼っていたペットが亡くなり土葬しようか悩んでいる場合、「そもそも土葬はできるのか?」「どうやってやるのか?」など分からないですよね。

結論からお伝えすると、ペットの土葬はできます。

犬や猫の場合はあまりおすすめできないのですが、ハムスターやセキセイインコなどの小動物の場合は、手間もかからないため土葬がしやすいですよ。

本記事で詳しくペットの土葬方法や注意点、火葬と土葬のどちらが良いのか?などをお伝えしていきますね。

僕は動物好きなこともあり、ペットの供養について日々勉強をしています。

僕の知識が、「ペットちゃんと後悔のないお別れがしたい」と願うあなたの少しでもご参考になれば幸いです。

そもそも土葬とは?

そもそも土葬とは、遺体を火葬せずにそのまま土に埋めて葬ることをいいます。

埋葬と土葬は似ていますが、土葬は埋葬の中の一つの方法のことです。

火葬を終えたあとの遺骨を土に埋めることも埋葬といい、遺骨を納骨堂やお墓に納めることも埋葬といいます。

 

ペットの遺体を土葬することはできる?

冒頭でもお伝えしたように、ペットの遺体を土葬してあげることはできます。

ただ、ペットの遺体は「廃棄物の処理および清掃に関する法律」では一般廃棄物として位置付けられています。

言い方は悪いですが、一般的に「ゴミ」ということになるのです。

そのため、私有地以外の場所で土葬をしてしまうと、廃棄物を捨てたとみなされてしまうので注意しましょう。

 

ペットの遺体を土葬するメリット・デメリット

ここからは、ペットの土葬のメリット・デメリットについてお伝えしていきますね。

ペットの土葬の3つのメリット

土葬のメリット

  1. 家族の近くで眠ることができる。
  2. 業者に頼まずに自分たちですぐに行うことができる。
  3. 費用がかからない。

土葬の良いところは、自宅の庭に埋めることで飼い主さんやご家族のすぐ近くで眠らせてあげられることです。

飼い主さんにとっても安心しますし、ペットにとっても飼い主さんの側にいられて喜んでくれますよね。

また、土葬は火葬と違って業者に頼む必要がなく、スコップや軍手などがあればすぐに行うことができます。

一方、火葬の場合はペット葬儀社を探して予約をしないといけないので、すぐに行うことができません。

 

もう一つのメリットは、火葬と違って費用がほとんどかからないことです。

準備するものに多少の費用はかかっても、火葬に比べると金額は安く済みますよ。

僕は実際にペットの土葬をされた方々にお話を聞いたりしていますが、「スコップなどは全部家にあったから費用はかからなかった」という方が多くいらっしゃいました。

その他には、お花やお線香を購入したという人も何人かいらっしゃいましたが、費用は1,000円以内だったようです。

火葬の場合は安くても8,000円以上はするので、あなたが費用を気にされる場合は土葬が適しているでしょう。

 

ペットの火葬費用の相場を知りたい方はこちらの記事をチェック

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ペットの土葬の5つのデメリット

土葬のデメリット

  1. 土に還るまでに時間がかかる。
  2. 腐敗臭により近所迷惑になる恐れがある。
  3. カラスや猫に掘り起こされてしまう恐れがある。
  4. 自己所有地でないと土葬ができない。
  5. 大きなペットだと土葬が難しい。

土葬は、遺体をそのまま埋めるため骨になるまでに時間がかかります。

もし土地を譲渡することがあったら、新しい人が掘り起こしてしまい、動物の遺体に驚いてしまってトラブルになる可能性があります。

また、たとえ深く掘ったり掘る場所に気をつけていても、腐敗臭が出る可能性はゼロではありません。

腐敗臭により近所迷惑になる恐れがあるのもデメリットと言えるでしょう。

浅く掘りすぎるとカラスや野良猫に掘り起こされる恐れもあるため、土葬を行う場合は十分に注意して行うようにしましょう。

 

ペットを土葬できる場所とできない場所

前述したように、土葬は他人の土地で行うと法律違反となってしまいます。

ここでは、ペットを土葬できる場所とできない場所を詳しくお伝えしていきますね。

 

ペットの遺体を土葬できる場所

ペットの遺体を土葬しても大丈夫な場所は、「飼い主さんが所有する自宅の庭」と「ペット土葬専用霊園」です。

また、山林や空き地などでも、飼い主さんが所有している場合は土葬をすることが可能です。

所有している土地がないと土葬はできませんが、「ペット土葬専用霊園」にお願いして土葬をする方法があります。

ペット土葬専用霊園には、ペットの土葬専用の墓地があるため、亡くなったままの姿で埋葬を行うことが可能です。

 

場合によってはペットを土葬できる場所

場合によっては自宅の庭以外にも土葬ができる場所があります。

先ほどお伝えした「飼い主さんが所有している山や林、空き地」もそうですが、「将来開拓や販売を予定している所有の土地」「飼い主さんが所有している土地だが、不特定多数の人が利用する施設」などでも可能です。

つまり、自分の所有している土地であれば、自宅の庭以外でも土葬をすることができるということです。

 

ペットの遺体を土葬してはいけない場所

反対に土葬してはいけない場所もいくつかあります。

「公園」、「砂浜」、「河原」、「賃貸住宅の庭」などは、たとえ土葬ができそうな場所があってもしてはいけません。

自己所有地とは異なり、全員が共有している土地だからです。

自己のみが所有している土地でないと土葬はできないということを理解しておきましょうね。

マンションの1階に住んでいて、庭も所有地になるタイプのマンションであれば土葬することが可能ですよ。

 

ペットの遺体を土葬する方法・手順

ここからは、ペットを土葬する方法についてお伝えしていきますね。

以下の6つの手順に沿ってご紹介していきます。

土葬を行う際の6つの手順

  1. 土葬に使うものを準備する。
  2. 穴を掘る。
  3. 遺体をタオルで包む。
  4. ペットの遺体に石炭をかける。
  5. 土を埋めもどす。
  6. 墓標を置く。

 

手順1:土葬の際に使うものを準備する

土葬をするときに必要な物

  • 土を掘る道具(スコップなど)
  • 軍手
  • 100%自然素材のタオル(木綿・絹など)
  • 手向け用の花束
  • 墓石、記念樹など目印になる物
  • ペットの体重と同じ量の石灰

土葬をする前には、上記のものをまず用意しましょう。

絶対に必要でないものもありますが、穴を掘るために少なくともスコップは必須です。

また、軍手もあれば良いですし、自然素材のタオルも準備してください。

花束や墓石、石炭などは必要に応じて用意しましょうね。

 

手順2:穴を掘る

準備ができたら軍手やスコップなどを使い、埋めてあげたい場所に穴を掘っていきます。

特に深さに規定はありませんが、動物の死体は時間が経つと腐敗が進んで独特のニオイが漂ってしまうため、深く掘るようにしましょう。

もし堀りが浅くて腐敗臭が漂ってしまうと、近所迷惑になったり、ニオイを嗅ぎつけてカラスや野良犬などが掘り起こす恐れがあるので注意してください。

また、遺体に虫が湧くこともあるので、堀りが浅いと衛生面にも問題が出てきます。

最低でも1mほどは掘り、余裕を持って行うことをオススメします。

 

手順3:遺体をタオルで包む

1mほど掘ることができたら、遺体をタオルで包んであげてください。

キツく包まずに、ふんわりと包み込むようで大丈夫です。

タオルで包んであげることで、衛生面や腐敗臭のリスクを抑えることができます。

気をつけることは、遺体を包むタオルには木綿や絹など100%自然素材のものを選ぶことです。

ビニールシートや不織布などの化学繊維で作られた素材だと土に還りにくく、何年経っても残ってしまう可能性があるからです。

また、湿気を中に閉じ込めてしまう恐れもあるため、できるだけ土に侵食されやい素材の方が良いのです。

「ペットが好きだったおもちゃを埋めてあげたい」と思うかもしれませんが、自然に還る素材でない物はできるだけ避けた方が賢明ですよ。

 

手順4:ペットの遺体に石炭をかける

遺体をタオルで包み終えたら、掘った穴の底へ石炭を敷きましょう。

そして、遺体を石炭の上に寝かせ、遺体の上にも石炭をかけてあげてください。

石炭には有機物の分解を促す効果と、殺菌効果があるため、腐敗による有害物質の発生を抑えてくれます。

石炭は必ずしも必要ではありませんが、あった方が良いものと言えます。

ちなみに、石炭はホームセンターなどで手軽に手に入れることができますよ。

 

手順5:土を埋めもどす

ここまでできたら、あとは遺体を埋めてあげるだけです。

なるべく踏み固めながら土を埋めていきましょう。

最後は山のように高く土を盛るようにしてください。

平たらのままだと、雨や風にさらされることで土が下へ下へ沈んでしまい、時間と共に凹んでいくので注意しましょうね。

 

手順6:墓標を置く

土を高く盛ってあげたら、墓標を置きましょう。

墓石や木の板などで目印を立てるとお墓が完成です。

木の板にペットの名前を書いたりして、なるべく埋められた場所を分かるようにするのがおすすめです。

なぜなら、もし移動などで掘り起こさなければいけない場合、場所が分かっていると亡骸を傷つけずに掘り起こすことができるからです。

 

ペットの土葬方法は以上になります。

土葬の方法や注意点をお伝えましたが、もう少し詳しく注意点をお伝えしたいので、次の項目でご紹介しますね。

 

ペットの遺体を土葬する際の5つの注意点

ペット土葬 注意点

ペットを土葬する際、5つほど注意点があるので紹介していきます。

 

①土葬だとすぐに土には還らない

すでにお伝えしましたが、遺体は少しずつ腐敗が進んでいくため、すぐに土に還るものではありません。

地中の環境次第では土の中でミイラ化したり、そのままの形で残る場合もあります。

実際に50年〜60年経っても、亡骸がほぼそのままで掘り起こされたケースもありますよ。

そのため、土葬を行う場合は、ペットの大きさにもよりますが、白骨化までに30年以上、完全に土に還るのに50年以上かかる可能性があることを想定した上で土葬を行いましょう。

 

②土地を譲渡する予定がある場合はおすすめしない

先ほどお伝えしたように、遺体はすぐに土に還りません。

そのため、この先、譲渡したり売却する可能性が考えられる場合は、土葬はおすすめできないと言えます。

安らかに眠っているペットちゃんの遺体を掘り起こし、移動させなければならない状態になるからです。

もし移動をしなかった場合でも、新しく住んだ人が家庭菜園などで増築工事をし、遺体を掘り起こしてしまう恐れもあります。

土葬を行う前には、「土葬場所をずっと残しておけるか?」を考えるようにしましょうね。

 

③土葬する場所に注意

土葬をする場所は所有している庭だとどこでも大丈夫ですが、湿度や温度などの条件が揃っていないと腐敗がうまく進んでいきません。

そのため、日当たりの悪い冷え切った場所ではなく、時間により適度に日当たりや湿気がある場所がおすすめです。

水はけの悪いところ、風雨に侵食されやすい場所は、土が凹んでいく恐れがあるため避けた方が無難です。

そして、土葬をする前は埋葬場所に配管がないかを確認したり、辺りの水場や畑に汚染の心配がないかを確認しておきましょう。

 

④掘る深さに注意

前述したように、土を掘る深さは浅すぎないようにしてください。

肉体が分解されていくときに発する腐敗臭により、野良犬や野良猫、カラスなどが寄ってくる恐れがあるからです。

人間では分からないニオイでも、動物なら敏感に感じ取ります。

ハムスター、セキセイインコなどの小さな動物を土葬するときでも浅すぎには注意して、犬や猫であれば1m〜2mほどの深さに埋めてあげましょう。

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⑤ペットと一緒に土葬するものに注意

こちらも前述しましたが、ペットの好きなおもちゃだったり、首輪、リード、洋服など、基本的に腐らない物は一緒に土葬しないでください。

また、食べ物も他の動物がニオイを嗅ぎつけて寄ってくる可能性があるので、あまり入れないことをおすすめします。

 

以上がペットの土葬の注意点になります。

もし「ペットを土葬するか?火葬するか?」でお悩みであれば、次の項目で「あなたがどちらがオススメか?」をご紹介しているのでご覧ください。

 

ペットは土葬した方が良いの?火葬した方が良いの?

結局、ペットの埋葬には土葬と火葬どちらが良いのか?という点ですが、それは飼い主さんの考え方次第ということになります。

ただ、メリット・デメリットを踏まえると、土葬がおすすめの方と、火葬がおすすめの方が分かります。

以下で詳しくお伝えしていきますね。

 

土葬がおすすめな方

土葬がおすすめな方

  • 「すぐ近くでペットを眠らせてあげたい」とお考えの方。
  • 「ペットを自然に還してあげたい」とお考えの方。
  • 埋葬に費用をあまりかけられない方。
  • 庭が広く、遺体を埋めるスペースが十分にある方。
  • 火葬に抵抗のある方。
  • 土地を譲渡する予定のない方。

土葬は、費用をあまりかけられない方や、家族のすぐ近くに眠らせてあげたいとお考えの方には適しています。

また、火葬をすることに抵抗があったり「ペットを自然に還してあげたい」とお考えの方にも適しているでしょう。

 

火葬がおすすめな方

火葬がおすすめな方

  • 納骨堂に遺骨を納めたい方。
  • 個別墓地、合同墓地に遺骨を納めたい方。
  • お骨の姿で近くに置いておきたいとお考えの方。
  • 土地を持ってなく、土葬する場所がない方。
  • 土地を持っていても譲渡・売却予定のある方。
  • 腐敗臭などが心配で、土葬に抵抗のある方。
  • 「費用がかかってもいいから人間と同じように供養してあげたい」とお考えの方。

火葬は土葬に比べると費用はかかりますが、業者の方が丁寧に供養をしてくれて、葬儀も行うことができるので、満足のいく方は多いです。

また、費用をあまりかけられない場合、自治体が運営する公営火葬場に頼めば費用を安く抑えることもできますよ。

近年ではアパートやマンションなどが増え、自分の土地を持っていない方が多いため、ペットの供養は「火葬」が一般的となっています。

ペット葬儀社は全国にたくさんあり、今は自宅前で火葬ができる「移動火葬」という火葬方法もあります。

火葬と土葬のメリット・デメリットを理解した上で、「ペットちゃんをどうやって供養してあげるか?」決まるようにしましょうね。

 

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犬や猫の場合は火葬がおすすめ

「土葬がおすすめな方」、「火葬がおすすめな方」をご紹介しましたが、僕は「犬や猫の場合は火葬が良い」と思っています。

たしかに土葬は庭があれば、犬や猫でも行うことはできます。

でも、犬や猫はハムスターやインコ、ハリネズミなどと違って体が大きいので、腐敗臭などのリスクが高くなってしまうんです。

また、体が大きいほど土を掘るのが大変になり、かなり手間がかかってしまいます。

子猫や子犬であれば大丈夫ですが、大型犬であれば物理的に難しいかもしれません。

 

犬や猫は土葬よりも、遺骨の埋葬がおすすめ

僕は実際にペットの供養をされた方々にお話を聞いていますが、犬や猫の場合は「火葬」を選ばれている方が多くいらっしゃいました。

「山に埋めに行った」という人もいましたが、現在の法律では山に土葬するのは禁止されています。

法律違反をしてまで土葬をするのはペットちゃんにとっても可哀想ですよね。

 

なので、「犬や猫ちゃんを庭に埋めてあげたい」という場合は、火葬をして遺骨を埋葬してあげてください。

遺骨の埋葬であれば、腐敗臭のリスクはなくなり、土を深く掘る必要もありません。

火葬をするので費用はかかってしまいますが、「腐敗臭によるご近所迷惑」や「遺体を掘り起こされるリスク」を考えると、遺骨を埋葬する方法が最もおすすめですよ。

ご家族でよく相談して、「どうやって供養をしてあげるか?」決めていきましょうね。

ちなみに、ハムスターやインコなどの極小動物でも火葬は行うことができ、遺骨を持ち帰ることができます。

 

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ペットを「山に埋めたい」という場合は散骨という方法もある

もしペットを「山に埋めてあげたい」という場合は、散骨という方法があります。

散骨とは、遺骨をそのまま埋めるのではなく「遺骨を粉末状にしてから山に撒く」供養方法です。

自己所有をしていない山に遺体を土葬したり、遺骨を埋葬するのは法律で禁止されていますが、散骨であれば行うことができますよ。

ペット葬儀社では「遺骨を粉末状にするサービス」を用意していることが多いので確認をされてみてくださいね。

 

最後に

まとめ

  • ペットを土葬することは可能。
  • 土葬は費用がかからず、準備ができたらすぐに行うことができるメリットがある。
  • 土葬は遺体を土に還るまでに時間がかかるデメリットがある。
  • 土葬は自己所有地以外の場所で行うと法律違反になる。
  • 土葬は1m〜2mほど掘らないと腐敗臭が発生したり、野生動物に掘り起こされるリスクがある。
  • 犬や猫の場合は、腐敗臭などのリスクが高いため、火葬をして遺骨を埋葬する方法がおすすめ。

ペットの遺体を土葬することは可能です。

ただ、必ず所有する土地で土葬を行い、腐敗臭などで近所迷惑にならないためにも、深く掘るようにしましょう。

また、ペットの供養方法には土葬だけでなく、火葬もあります。

ハムスターやフェレットなどの小さい動物でも火葬を行うことはできるので、もし土葬が難しい場合は、火葬を考えてみるのも良いでしょう。

後悔をしないためにも、よく検討し、あなたが納得のできる供養方法を選ぶようにしましょう。

今回僕がご紹介したことが、「ペットと後悔のないお別れがしたい」と願うあなたの、少しでもお役に立てれば幸いです。

あなたが、ペットちゃんと後悔のないお別れができることを、僕は願います。

ペットの火葬・供養について種類別でご紹介しています。

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